教養教育:研究

芝山 豊

芝山ゼミ

主体性があれば、なんでもあり。但し、質的研究に限る。少数精鋭主義。

[2009.07.31]  2009:07:31:14:03:44
遠隔地講義システムと新しい本

 長野県下の8大学で組織する「高等教育コンソーシアム信州」が、遠隔講義システムを利用して行っている『K3茶論(サロン)』という催しがあります。毎月異なる講師が、信州の高等教育事情や諸科学などのテーマをもとに、参加者と楽しくトークするという試みです。
 そこで、7月30日「モンゴル現代文学手稿のデジタル化による保存と復元の可能性について」という題で講演しました。詳しくは高等教育コンソーシアム信州のHPをご覧下さい。
 その講演の中でも言及した2006年に北京大学で行われたD.ナツァグドルジ生誕100周年記念の国際会議の論文集が、先月、北京の民族出版社から発行されました。東京外大の岡田和行さんのモンゴル語論文の次に、拙論が中国語、日本語、モンゴル語の3ヵ国語で掲載されています。
 編者のドラーン博士からの短信によれば、現在、新たなD.ナツァグドルジの本の出版準備が進んでいるとのことです。出版が楽しみです。


 

[2009.03.18]  2009:03:18:14:21:47
『南北モンゴルカトリック教会の研究』について

最近、研究者の方から、『南北モンゴルカトリック教会の研究』についてお問い合わせがありました。
お問い合わせの『南北モンゴルカトリック教会の研究』は、2008年5月に刊行したもので、数年にわたり、モンゴル国と中国内モンゴル自治区を対象として行った共同研究のまとめです。第1 部の報告篇、第2部の写真篇、第3部の論文篇、第4部の資料篇から成っています。
拙論の他、対象地域でフィールドワークを重ねておられる内モンゴル出身の気鋭の人類学者、アラタンボリゴ博士の論文を掲載しており、現代モンゴルのキリスト教について日本語で読める数少ない文献であると同時に、現地の写真や、他では決して目にすることのできないカトリック用語に関する各モンゴル語テクストを付した資料集でもあります。
日本カトリック大学連盟の各図書館には既に送付しましたが、関係方面研究機関すべてにはまだ送付できておりません。
もし、これを必要と思われる研究者の方、研究機関の方がございましたら、お知らせ下さい。
尚、発行部数が限られておりますので、今後の進呈は、研究機関の図書として配備可能な方に限らせていただきます。先着順で、残部がなくなりましたら、ご容赦のほどお願い申し上げます。
ご希望の場合、送付先所属研究機関、ご担当者をご明記の上、『南北モンゴルカトリック教会の研究』希望と朱筆して、〒381-0085 長野県長野市上野2-120-8 清泉女学院教育文化研究所まで郵便にてお知らせ下さい。
(研究所の他業務との関係上、FAXや電話でのご依頼はご遠慮いただければ幸いです。)

『南北モンゴルカトリック教会の研究』の目次は以下の通りです。

目次
はじめに
謝辞にかえて・・・・・・・・・・窪寺洋子3
第1部報告篇
南北モンゴルのカトリック教会・・・・・・・・芝山豊8
第2 部写真篇
モンゴル国のカトリック教会とその周辺44
北京と内モンゴル自治区の漢族カトリック教会とその周辺46
オルドスのモンゴル族のカトリック教会とその周辺52
ボロ・バルガスンのカトリック教会のクリスマスミサ58
第3 部論文篇
共生の可能性城川町の天主堂を事例に・・・・・・・・・・阿拉坦宝力格63
南北モンゴルのカトリック教会の用語について
ミサ式次第とカテキズムの比較から・・・・・・・・・・芝山豊81
第4 部資料篇
ミサ式次第101
日本103
モンゴル国(資料B) 117
オルドス(資料A) 131
中国164
カテキズム目次172
モンゴル国(資料E) 172
オルドス(資料D) 174
ローマ字転写・・・・・・・・・・内田敦之179
共同研究の概要183
編集を終えて・・・・・・・・・・芝山豊185

COMPARATIVE STUDIES OF CATHOLICISM
IN NORTH AND SOUTH MONGOLIA

TABLE OF CONTENTS
ACKNOWLEDGEMENT
KUBODERA Yoko 3
PART 1
INTRODUCTION
Christianity and Mongolia 8
Catholic Church in North Mongolia 14
Catholic Church in China 19
Catholic Church in South Mongolia 33
Catholic Church in Ordos 35
SHIBAYAMA Yutaka
PART 2
PHOTOS
Catholic Church in Ulaanbaatar 44
Catholic Church in Beijing and South Mongolia 46
Catholic Church in Ordos 52
Christmas Mass at Boro Balgasun 58
PART 3
ARTICLES
The Research into the Present Situation of the Catholic Church in the Town of
Cheng-chuan in Inner Mongolia
Altanbulag 63
A Comparative Study of Catholic Terminology between North and South Mongolia
SHIBAYAMA Yutaka 81
PART 4
MATERIAL
THE ORDER OF THE MASS 101
Japan 103
North Mongolia 117
South Mongolia 131
China 164
TABLE OF CONTENTS IN CATECHISM 172
North Mongolia 172
South Mongolia 174
Transcription 179
UCHIDA Toshiyuki
APPENDIX 183
POSTSCRIPT
SHIBAYAMA Yutaka 185

[2008.10.29]  2008:10:29:19:36:07
モンゴル学 


dsc00026w.jpg  モンゴル思想史。モンゴル近現代文学研究。D.ナツァグドルジの評伝研究及び手稿研究。聖書と典礼のモンゴル語訳の比較研究。モンゴルに関するオリエンタリズムの研究。
 
 
モンゴル文学の基本情報については
 
日本モンゴル文学会のページhttp://www007.upp.so-net.ne.jp/mongolbungaku/、ならびに、『モンゴル文学への誘い』(明石書店、2003)をご覧下さい。
モンゴル文学のテクストや音声はhttp://www.elibrary.mnから入手できます。
 
《D.ナツァグドルジの手稿復元プロジェクト》
2004年から、モンゴル国立科学アカデミー言語文学研究所のサンピルデンデブ博士とともに、D.ナツァグドルジ(注1)の手稿のデジタル化を通じての復元と保存を研究してきました。
ナツァグドルジの手稿のデジタル化研究の成果については、『モンゴル研究』No.24 (モンゴル研究会)の拙論をご覧下さい。

D.ナツァグドルジのフィールドノートの複製を製作しました。本物と全く見分けがつかない精巧さです。


  repin.jpg

2006年の秋、急逝されたサンピルデンデブ先生のご冥福を衷心よりお祈り申しあげます。

 
(注1)
D.Natsagdorj (1906-1937)
1906年、清朝支配下のトゥシェトハン(現在のモンゴル国のトブ県)アイマックに生まれる。モンゴル革命当時、卓抜な読み書き能力によって、15歳にして既に新政府の書記官を務め、1925年からレニングラード、その後、ベルリン、ライプチッヒに留学。1929年帰国後、主にモンゴル科学アカデミーの前身で研究員として働き、翻訳や、歴史書、辞書等の編纂に従事するとともに、当時の新しい文学運動に加わって、詩、小説、劇作などの創作活動を行った。数度にわたる逮捕、拘束を経験した後、1937年7月、ウランバートルで不慮の死を遂げた。死後、手稿として残されたものを含む作品集が数度にわたり出版され、1950年代以降、「モンゴル現代文学の父」としての評価が構築されていった。
 
ナツァグドルジ関係のこれまでの仕事
1「Д.ナツァクドルジ・ノート-方法としてのモンゴルの一つの試みとして」(モンゴル研究会 『モンゴル研究』No.7、1984年)
2『近代化と文学-モンゴル近代文学史を考える』(アルド書店、1987年)
3"The Development of Modern Mongolian Short Stories in the Course of Modernization", The 5th International Congress of Mongolists(Ulaanbaatar、1987)
4「ある娘の里帰り」(現代世界と文化の会編『グリオ』vol.7、平凡社 、1994年)
5「モンゴル最初のミステリー小説の謎」(『毎日新聞』大阪、夕刊 1994年11月18日11面)
6「ナツァクドルジン・アーナンダシュリーと会って」(モンゴル研究会 『モンゴル研究』No.16、1995年)
7「モンゴル文学と「純血」ある詩人の娘の死によせて」(現代世界と文化の会編『グリオ』vol.10、平凡社、1995年)
8「D.ナツァクドルジの評価をめぐって」、(『清泉女学院短期大学研究紀要』第17号、1998年)
「未完の構造: D.ナツァクドルジの「ショボーン・サーラル」について」(『清泉女学院短期大学研究紀要』第18号、1999年)
9「モンゴル文学とE.A.ポー」(第66回日本比較文学会全国大会、2004年)
10「D.ナツァグドルジの「黒い岩」をめぐって」(モンゴル研究会『モンゴル研究』No.22、2005年)
11"Digitalization of Natsagdorj's Kharankhui Khad" The 9th International Congress of Mongolists(Ulaanbaatar , 2006)
12「モンゴル文学におけるカノン形成とD.ナツァグドルジの手稿 《妻と子と別れて》を手がかりとして」D.ナツァグドルジ生誕100周年記念学術研究大会(北京大学、2006)
13「D・ナツァグドルジの手稿「黒い岩」のデジタル解析」(『モンゴル研究』No.24、2008)
 
D.ナツァグドルジについての日本での研究は上記拙論の他、東京外国語大学教授岡田和行氏による労作があります。
文献表は『モンゴル文学への誘い』の資料編をご覧下さい。

モンゴル語に翻訳された論文
 
上記6、10、12、13、そして、本学紀要掲載の「日本の文学にあらわれたモンゴル」や『モンゴル文学への誘い』の「まえがき」などがモンゴル語に翻訳され、モimagem008.jpgンゴル国や内モンゴルの雑誌に掲載されました。
拙文の翻訳には困難なことがあったと思われますが、日本人によるモンゴル文学研究がモンゴルの文学研究者にとって、少しでも刺激になる点があったとすれば、十分に意義のあることだと思います。
翻訳に携わった方々へ深甚なる感謝を申しあげます。
 
 
 
 
 
 


 

[2008.10.29]  2008:10:29:19:32:35
比較文学

井上靖、尾崎士郎、司馬遼太郎、村上春樹、与謝野晶子らのアジア認識、またその影響下に作られた映画、漫画、児童書や教科書などのテクストを、西洋世界での言説と比較検討し、日本におけるオリエンタリズムの特質を明らかにする。