心理コース:教育

[2009.08.01]  2009:08:01:13:34:52
大学で学ぶ心理学と仕事との結びつき

 自己紹介などで心理学を学んでいます、というとたいていは「相手の考えていることがわかるのでは」とか「カウンセラーになりたいんですね」などと訊かれることがしばしばです。おそらく心理学に対する一般的な印象を表しているのでしょう。しかし実際には相手の考えていることが全てわかる訳ではなく、また心理学を学んだ人全てがカウンセラーになる訳でもありません。ここでは、心理学に対する一般的な誤解を解き、大学で学ぶ心理学が仕事にどう結びついていくのかを紹介しましょう。

〔こころの仕組みを理解する〕
 大学で学ぶ心理学の特徴の一つとして、人間の行動やこころの仕組みを理解することが挙げられます。私たちの普段の行動は、全てこころの自動的な働きに影響されている、といっても過言ではありません。例えば、信号のある道路を横断するとき、赤信号が青に変わるのをきちんと待つ人もいれば、信号が変わらぬうちに飛び出してしまう人もいるでしょう。こうした性格の違いが仕事のやり方と関わることも考えられるでしょう。また、初対面の人からどのような印象を受けるのか、感じ良く思われるにはどうすればよいか、ということもこころの働きの一つです。仕事の手順を覚えなければならないとき、どうすれば記憶しやすくできるのか、といった問題も挙げられます。このように日常の中で心理学と関わる問題は、挙げればきりがありません。こころの仕組みを理解することは、さまざまな問題に対処する手がかりを与えてくれるでしょう。

〔調査やデータ分析の体験〕
 しかし、知識だけが重要なのではありません。机上の知識はいつも現実に役立つわけではなく、常に実際はどうなのか、ということを調査し分析する必要があります。実験や調査(アンケート)を通してデータを集め、得られたデータをコンピュータで分析する、こういった一連の作業は心理学を学ぶ特徴のもう一つとなっています。企業活動の中でも、マーケティングをとおして企画を立案し、商品やサービスに対する顧客の満足度をまた調査する、など様々な場面で調査(アンケート)が必要となるでしょう。調査の実施とデータの分析を、体験を通して学んでいることは就職後に大きく役立つはずです(アンケートを作ることは、簡単にはいかないものです。質問の仕方によって回答が変わってしまうのですから)。
 心理学には文系に強い学生が多いのですが、実験・調査やデータ分析、レポート作成といった理系的な作業をすることで、学生に幅広い視野を持ってもらえることを期待しています。