何気なく語られるお話、昔から語り継がれてきたお話、こんなお話はなにか特別な「意図」があって語られるわけではありません。
語ることに、聴くことに意味があります。そして、その内容には特別な「意味」が含まれす。「語る」という行為、「語り」の内容から心の深層、発達の真相に接近します。
ここで得られた理解は道徳性の研究に応用されます。
卒業研究指導は「物語の深層」というゼミ名称のもとですすめています。道徳性心理学や道徳教育に「語られた物語」や「昔話」を通して理解しようとしています。
青少年という人間発達の一時期を扱います。青少年期はいつから始まり、いつで、終わるのでしょうか?始まりは比較的明確です。12,3歳、中学校に入学する頃です。心身共に大きな区切りですね。しかし、青少年期の終わりとなると話はややこしくなってきます。歴史的、文化的、経済的と様々な要素がからんできます。この科目では、心理学の理論と共に、昔話や小説を使いながら青少年期をたどります。また、現代社会における若者の行動や考え方も発達の観点から理解しようとしています。
清泉女学院大学では、中学校・高等学校の英語教職免許状が取得できます。道徳教育は、中学校教職免許の必修科目で、主に、中学生の行動や考え方、そして、道徳教育について考えていきます。研究分野からも分かるように、わたしは道徳性心理学に興味を持っていますので、道徳教育の研究においても、この分野の考え方を使いながら授業を進めていきます。最近は、日本における道徳教育の歴史にも興味を持っています。日本の義務教育での道徳教育は、戦後しばらく休止していましたが、昭和33年から再開されます。この歴史をたどっていくと日本の過去だけではなく、未来も見えてくるように思います。