心理コース:研究

[2008.11.17]  2008:11:17:17:12:48
ナラティブ、物語

道徳性心理学の研究は「人格」、「認知」、「学習」等々さまざまなアプローチからなされてきました。他の科学分野と同様、心理学もその研究分野は時と共に細分化され、ともすれば、道徳性を前後の脈絡(文脈)なしに限られた枠組みの中で扱ってしまう傾向が強くなってきました。そんな中で、1980年代から、アメリカの認知心理学者のJ.ブルーナーのナラティブ(語り)の考え方が次第に影響力を持つようになって来ました。簡単に言えば、わたしたちが現実を理解しようとするとき、好むと好まざるとにかかわらず、文脈に頼らざるを得ないという傾向を踏まえた心理の捉え方です。現在の心理学の中で「ナラティブ」や「物語」を冠しているものの多くは、この基本線から出発しています。この考え方から出発し道徳性の理解を試みるとき、わたしたちは「昔話」や「人の語り」から多くのヒントを得ることが出来ます。