今年の日本心理学会は、8月26日から8月28日の3日間、京都の立命館大学にて行われました。今年は運よく夏休み中に行われたため、4月にエントリーした際には、ポスター発表に加えて、ついついワークショップも企画してしまいました。ワークショップを企画すると、研究テーマの近い研究者どうしで密な意見交換をすることができるというメリットがあり、いつも以上に学会を楽しむことができます。
ワークショップの題目は
--
社会的認知の再帰的思考: コチラはムコウをどう思う? ムコウはコチラをどう思う?
Recursive thinking in social cognition: How people see others and how people think they are seen by others?
--
と、ちょっと難しいのですが、実は人が普段よくしていることを扱っています。
人、自分と他者の心的状態を考慮しながら、社会生活を営みますが、このとき、入れ子構造の思考(再帰的思考)を利用します。たとえば、「私はBさんを好きだ」というAさんの思考は、Bさんから見ると「私は『Aさんは私を好きだ』と思っている」という入れ子構造をもつ思考となります。しかしながら、二人の思考が正しいとは限りません。Bさんが思うように、AさんはBさんを好きではないかもしれません。ワークショップでは、コチラ(自分 or 内集団)とムコウ(他者 or 外集団)の間で生じる再帰的思考の性質と問題を論じました。
話題提供者は3名。青年期の配偶者選択についてを大坪庸介先生(神戸大学)が、集団間での偏見についてを金ジユン先生(一橋大学)が、幼児期の再帰的思考についてをわたしが取り上げました。指定討論は、岡隆先生(日本大学)。会場にいらしてくださった他の研究者の方々も含め、皆さん、ご協力くださり、誠にありがとうございました。
